お口周りのマッサージ
猫ちゃんのデンタルケア教室、今回からは具体的にどのように練習していくかお伝えしていきます。
皆さんのお家の猫ちゃんは、嫌がらずにお口を触らせてくれますか?
「デンタルケア=歯ブラシを使ってのケア」と考え、いきなり歯ブラシで磨いてみるというのはNGです。
猫ちゃんにとって歯ブラシは異物ですので、突然お口に突っ込まれてゴシゴシされると嫌な思いをしてしまうかもしれません。
そういったケアを続けていると、次第にお口に触ること自体が嫌になってしまう可能性もあります。
大切なのは、「お口を触られても平気♪・お口に触られるといいことがある(^^♪」と覚えてもらったうえでケアを始めることです。
歯ブラシで磨くのはもう少し我慢して、まずはお口に触る練習からはじめましょう。
といっても、動き回る猫ちゃんを捕まえ押さえつけて、というのはもちろんおすすめできません。
猫ちゃんが落ち着いているとき、例えば眠そうなときやご飯を食べ終わってリラックスしている状態がチャンスです。
いきなりお口にアプローチするのではなく、まずはその子が触られて嬉しいところから撫でてあげてください。
そして猫ちゃんがいい気持ちになったころを見計らい、さりげなくお口周りも優しく撫でてみましょう。
お膝の上で抱っこした状態でも、台の上に乗った状態でも大丈夫ですが、真正面からのアプローチは猫ちゃんたちを不安にさせてしまうおそれがあります。
これは目薬を点すときもそうですが、真正面からではなく猫ちゃんの後ろから手をまわしてあげる方が抵抗なく受け入れてくれやすいです。
写真のように、猫ちゃんにとって気持ちいいところを撫でながら…
最初はほんの少し触るくらいで大丈夫ですが、大事なのはそれを継続して練習することです。
少しずつ触る時間を延ばし、触ることのできる場所を増やしていきましょう!
そして、練習していくうえで欠かせないのは『ご褒美』です。
お口に対して何かケアをしたあと、必ず褒めておやつなど大好きなものをあげてください。
そうすることで、デンタルケアが悪いものではないと覚えてもらいやすくなります。
当院では、美味しい味のついた「歯みがきペースト」などご用意がありますので、ご興味のある方はスタッフまでお声がけください。
撫でられるのが好きな子であれば、優しく撫でてあげることも立派なご褒美になります。
良い印象のまま練習を終わることが何よりも大切なことです。
デンタルケアの練習に焦りは禁物です。
焦らずゆっくり、その子のペースに合わせて練習していきましょうね。