猫専門病院ノアのねこ舟

子猫学⑧ <外部寄生虫(ノミ、ダニ、耳ダニ)>

保護した子猫には寄生虫がいることが多いです。
ノミ、ダニは同居動物にうつるので、一緒にする前に必ず駆除・予防をきちんと行いましょう。人に一時的に寄生して痒みや発疹を引き起こすこともあります。

一番多いのはノミです。
小さい子猫の体にノミが大量寄生すると貧血をおこします。またノミは条虫という腸内寄生虫も媒介します。
子猫の体に2-3mmぐらいの茶褐色の動くものを発見したら確実ですが、成虫が見つからない場合もノミの糞がないかどうか、毛をかき分けて皮膚全体を調べてみましょう。
もし子猫の体に黒褐色の小さい粒があったら、濡れたティッシュでつまんでみてください。血のように赤く変色すればそれはノミの糞(吸血後の排泄物)です。
1匹の雌ノミは1か月間に数万個の卵を産むので、子猫がいた部屋のカーペットや畳の隙間にいる卵や幼虫を除去するためのこまめな掃除も必要です。

疥癬(かいせん)というダニが皮膚に寄生すると激しいかゆみと皮膚炎をおこします。
特に顔面や耳に痂皮が広がってくることが多いです。

耳ダニは激しい耳の痒みと黒褐色の乾いた耳垢が特徴です。

ノミ、ダニの駆除は子猫の週齢や症状に応じて治療方法が異なり、数週間かかる場合もあるので、早めに動物病院に連れてきてください。子猫ちゃんを診て必要な治療・アドバイスをさせていただきます。